こんにちは。兼子です。
先日、XP-Penの22インチ液タブを購入しました。
購入にあたっては、実は他のメーカーの製品ともかなり比較検討しました。
具体的には、HUION・GAOMON・XP-Penの3社で悩んだのですが、
というのも、この3メーカーは価格やスペックが非常に似ているんですよね。
最終的にXP-Penを選んだわけですが、今回は「なぜXP-Penに決めたのか?」について、
それぞれのメーカーの特徴や違いを比較しながら解説していきます。
現在、22インチクラスの液タブの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
HUION、XP-Pen、GAOMONの22インチ液タブの比較
まず各社の22インチサイズの液タブのスペックを比較してみますとこんな感じ。
※スマホは横にスクロールできます。 | HUION | GAOMON | XP-PEN |
名称 | Kamvas22/Kamvas22 Plus | PD2200 | Artist22セカンド |
価格 | 49,999円/59,999円 | 43,999円 | 47,680円 |
画面解像度 | 1920×1080 | 1920×1080 | 1920×1080 |
フルラミネーション加工 | なし/あり | あり | なし |
コントラスト比 | 1000:1/1200:1 | 1000:1 | 800:1 |
色域 | sRGB120%/sRGB140 | 92%NTSC | sRGB122% (NTSC86%) |
ペン | 8192レベル 充電不要 | 8192レベル 充電不要 | 8192レベル 充電不要 |
ショートカットキー | なし | 8 | なし |
視差 | 中央±0.3mm コーナー±2mm | 中央±0.5mm コーナー±3mm | 中央±0.5mm コーナー±1.5mm |
スタンド | あり | あり | あり |
特典 | PlusはType Cケーブル付属 | ペーパーライクフィルム | Open Canvas or Artrage or Cartoon Animator 4 |
Amazon評価(2022年6月) | 4.2 | 4.3 | 4.5 |
※2022年6月現在の価格やスペックを表記しています。
という感じになっております。
HUIONはKamvas22と、その上位版のPlusが付いた2機種があります。
スペック的にはHUIONのKamvas22 Plusが一番良い
比較してみると分かりますが、スペック面ではHUIONの「Kamvas 22 Plus」が最も優秀です。
特に、コントラスト比や色域の広さが他の機種よりも高く、色の再現性に優れているといえます。
さらに、搭載されているペンの「PW517」で、沈み込みがほとんどなく、軽いタッチでもしっかり反応します。
自分も実際にこのペンを試したことがありますが、確かに沈み込みがほぼ感じられず、描き心地は非常に快適でした。
ただし、価格は他の2機種に比べてやや高めです。
このあたりが選ぶ上での一つのハードルになるかもしれません。
Kamvas22 Plusのデメリット(Amazonレビュー参考)
Amazonのレビューを見ていると、
「画面の端が黄色い」とか「全体的に赤みが強い」といった声がいくつか見受けられました。
自分自身が実際に購入して試したわけではないので断言はできませんが、
安い液タブ全般において画面がやや黄色っぽく見える現象はわりとよくあるため、
これはKamvas 22 Plusに限った話ではないと思われます。
とはいえ、レビュー内容を見る限り、暖色系の色味や彩度がやや強めに出る傾向はあるのかもしれません。
なので色味の調整である程度は緩和できると思いますが、気になる人は避けた方が良いのかもしれません。


コスパが狂っているのがGAOMON
そして何より注目したいのがGAOMONです。
他の2機種も十分に価格は抑えられていますが、GAOMONは一段と安さが際立っています。
なんと、22インチの液タブが4万円ちょっとという、かなりの破格で販売されているんです。
「それだけ安いなら、スペックは妥協されているのでは?」と思いきや、
色域はNTSC 96%と非常に高く、さらにフルラミネーション加工も施されているため、
画面の厚みによる視差もほとんどありません。
唯一少し気になったのは、画面端の視差がやや大きめという点。
とはいえ、実際に作業する中で画面の端に細かい描画をする場面はそれほど多くないので、
個人的にはそこまで気にする必要はないかなという印象です。
PD2200のデメリット(Amazonレビュー参考)
PD2200のAmazonレビューを見ると、初期不良に関する声が比較的多い印象を受けました。
「ドライバーが液タブを認識しない」「突然接続が切れる」「勝手に描画される」といった報告がいくつか見られます。
おそらく、これは初期不良の“ハズレ個体”を引いてしまったケースや、使用中の故障が原因だと思われます。
さすがに、それが通常の品質であれば評価が★4.3になることはないはずです。
とはいえ、PD2200は他の2機種に比べてやや古いモデルであるため、経年による不具合や故障が起こりやすいのかもしれません。
もちろん、どのメーカー・どの製品であっても初期不良や故障のリスクはゼロではないですが、
そういった点がどうしても気になるという方は、より新しいモデルや別製品を選んだ方が安心かもしれません。


一見微妙なXP-PenのArtist22セカンドを選んだ
という感じでスペックではHUION、コスパではGAOMONとなっているので、あまりXP-Penを選ぶ理由はないように見える。
実際特別優れているところはなく、画面端の視差が他より少ないってのが唯一の良い所。

じゃぁなんでXP-Penを買ったの?
って話ですが、それはペンが好きだから。
XP-Penのペンはペン先が細くしっかりしていて個人的に書きやすい
というのもXP-Penのペンはペン先がHUIONやGAOMONと比べて結構細い。

実際のペンを並べてみるとこんな感じ。わずかな差ではありますがXP-Penのペン先が他より細長いのがわかるかと思います。
正直些細な差ではありますし、人によっては太い方が描きやすいって人もいるかと思いますが、個人的にはこの細さが好きなので、XP-Penを選びました。
Artist22セカンドは良い点も少ないけど悪い点も少ない
また、Amazonレビューを見ても、批判的な内容は比較的少なめで、★1〜2の割合も今のところあまり見かけません。
いくつかある低評価レビューの内容としては、遅延やラグに関するものが中心です。
ただ、実際に自分が使っている限りでは、そういった遅延はほとんど感じていません。
(もしかしたら、自分がラグに疎いだけかもしれませんが……)
あえて自分なりの不満点を挙げるとすれば、たまにペンのカーソルが液タブではなくメインモニター側に反応してしまうことがあります。
とはいえ、再起動すればすぐに直りますし、週に1〜2回程度の頻度なので、今のところはそこまで気になるほどではありません。
また、このモデルはフルラミネーション加工がされていないため、
「画面の厚みによる視差があるのでは?」と気になっていましたが、
実際に使ってみると、視差はほとんど気にならないレベルでした。
総じて、本当に安定感のある液タブだと感じています。


Wacomが正解ではないと思うけど、心配ならWacomを買った方が無難
というわけで、22インチ液タブの3メーカー比較でした。
自分はXP-Penを選びましたが、正直「これが絶対の正解!」というものはないと思います。
自分がXP-Penにした一番の理由は、単純にペンの感触が好きだったからです。
節約したいならGAOMONがコスパ抜群ですし、
ペンの沈み込みがどうしても嫌だったり、高い色域を求めるならHUIONが良いと思います。
どれもなんとなく不安がある…という人は、
やはりWacomを選ぶのが無難でしょう。
もちろん、Wacomだから絶対安心というわけではなく、初期不良の報告もあります。
また、価格も10万円超えとかなり高価です。
それでもシェアNo.1の老舗メーカーであり、
「安物の液タブはちょっと不安」という人は、思い切ってWacomを買うのが安心だと思います。


それじゃ
