ガジェット

【TourBox Liteレビュー】Liteでも使える?EliteやNeoとの違いについて

3月 12, 2024

兼子

イラストレーター/Live2Dモデラー 2021年よりフリーランスとして活動。 当ブログではイラストやガジェット系の記事を主に掲載しております。

先日TourBox様より、TourBox Liteをご提供頂きました。

TourBoxと言えば左手デバイスとして有名ですが、値段が結構お高い。

最上位モデルのEliteは約4万円と、なかなか手を出しづらい価格。

使ってみたいけど、価格的に諦めていた人は多いと思う。

兼子

そんな人に向けて発売されたのが、今回提供頂いたTourBox Liteになります

値段が約13,000円と、Eliteに比べて3分の一になっており、かなりお求めやすい価格になっています。

ただ、その分削られた機能もあるわけです。

アシスタント

本当に使えるか不安・・・

と思ってる人も多いと思うので、この記事でTourBox Liteの使い勝手がどんなものなのかについて書いていきます。

また、自分はTourBoxEliteを普段使っているので、それぞれの違いについても詳しく書いて行こうと思います。

ポイント

  • TourBox Liteの性能
  • TourBox Liteの実際の使用感
  • EliteやNEOとの違い

TourBox Liteの性能

Liteの主な性能についてはこんな感じとなっております。

サイズ111x106x39mm
重量329g
接続Type C
振動フィードバック機能なし
カラーブラック
キー数8個(キー6個+ノブ&スクロール)
設定可能ショートカットキー50+α
価格(2023年3月現在)13,413円

サイズ感

サイズ感に関しては、上位モデルのEliteとあんまり変わらないけど、気持ち小さくなっています。

ただ、側面にボタンがないので、操作範囲に関してはEliteよりかなり狭いです。

重量に関しては、Eliteと比べると電池がない分100g程軽いけど、見た目の割にはずっしりくる重さではあります。

背面には滑り止めの加工も施されているので、机に置いた時の安定感は抜群。

手触り

あと、手触りに関してはかなりサラッサラ

本体はレーザー彫刻&マット面仕上げになっており、個人的にはかなり良い感じの手触りです。

ペタペタ触っても指紋なども全然つきません。

接続は有線

残念ながら、TourBox LiteはBluetoothに対応していません。

その為TypeCでの接続が必須になります。

ケーブルは同梱されてきます。

キー数はやや少なめ

キー数に関しては8個。
Eliteが14個だったので、大分そぎ落とされてしまっている。

左がElite、右がLite

組み合わせやダブルクリックのショートカット設定も可能

さすがに8個は少ないでしょ!?って思う方も多いと思いますが、実はLiteでも50個以上の操作の設定が可能になっています。

アシスタント

どうやって・・・!?

って話ですが、TourBoxはダブルクリックや、2つのキーを組み合わせた設定が可能。

ドライバーから簡単に設定可能

これが超便利です。
プリセット切り替え等をしなくても、かなり多くの操作をワンアクションで設定する事が出来ます

また、それでも足りない場合は、TourMenuという機能を使えば、ポップアップメニューを作る事も出来ます。

ドライバー画面でメニューを作成し、メニュー表示キーを割り当てておけば、作業画面上に出せるようになります。

ショートカットキーに設定するほどでもないけど、たまに使いたいキーなどをここにまとめて設定しておくと便利。
例えばCLIPSTUDIOのオートアクションとか、色調補正系をここに入れておくと使い勝手が良いと思います。

そんなわけでキー数は8個でも、かなりの数の操作を設定可能となっています。

LiteとEliteを使ってみて感じた差

実際にLiteとEliteの2つを使ってみて感じた差に関して書くと、正直めちゃくちゃ大きな差はないです。

キーの数が違うので設定できるキー数に結構な差はでてくるけど、ぶっちゃけLiteでも50個程登録できるので大抵の人は問題ないレベルだと思う。


ただやっぱりLiteの場合、ダブルクリックや、複数組み合わせを駆使することが多くなるので、そこが若干ネックに感じた。

また、イラスト作業では【画面の縮小】【画面の回転】【ブラシサイズ】を頻繁に使いますが、Eliteの場合それぞれをノブスクロールダイヤルに設定して使えます。

上のような感じで直感的にこれらを変えられるのが超便利で、自分がTourBoxで一番気に入っているところ。

しかしLiteの場合ダイヤルがないので、組み合わせ等で対応することになります。

↑自分の場合ノブとキーの組み合わせをキャンバスの回転にしてみた。

なのでまぁ全然使えるけど、頻繁に使う物なのでEliteと比べると若干のめんどくささはあります。

上位モデルとの比較一覧表

一応今回提供いただいたLiteと上位モデルElite、そしてEliteの前の世代のNEOと主な性能を比較するとこんな感じ。

LiteNeoElite
サイズ111x106x39mm116×101×44mm116×101×44mm
重量329g370g376g(電池を入れると424g)
接続Type CType CType C or Bluetooth
振動フィードバック機能なしなしあり
カラーブラックブラックブラック/ホワイト/トランスルーセント
キー数8個14個14個
設定可能ショートカットキー50+α150+α150+α
値段13413円24980円39960円

Lite,Neo,Eliteのそれぞれの特徴と選び方

現在TourBoxからは上で書いたように3種類のデバイスが発売されていますが、「どれを選べばいいかわからない・・・」って人も多いと思う。

なのでそれぞれの主な特徴をまとめるとこんな感じ

LiteNeoElite
・安い(約1万3千円)
・ NeoやEliteより小さい
・設定できるキーは50+α
・ちょい高い(約2万5千円)
・Bluetoothや振動フィードバックはない
・左手デバイスとしての性能はEliteと同等
・高い(約4万円)
・Bluetooth接続が可能(2台接続が可能)
・設定できるキーは150+α
・ ダイヤルやノブ、ホイール操作時に振動フィードバックがある

4万円は出せない!って人はNeoかLiteの二択になるんだけど、ぶっちゃけイラスト制作ぐらいならLiteでも充分ではある。

上で書いたようにダイヤルがないのがちょっと残念だけど、それでも50個もキー設定が可能なら大抵の人が充分だと思う。

一方で動画編集や3DCG等、数多くのキー操作が必要になりそうな人はNeoやEliteの方がおすすめ

あと、Bluetooth接続とノブやダイヤルを操作する時にカチカチっとした引っ掛かり(振動フィードバック)が欲しいって人はElite一択になります。

Liteでも想像以上に武器になる

というわけで、実際にLiteをつかってみたわけだけど、左手デバイスとしての使い勝手はかなり良かったです。

Eliteと比べるとキー数の物足りなさはあると思うけど、組み合わせなどを駆使すれば充分使える。

他にもいろいろなメーカーから左手デバイスが出ていますが、多分この値段でここまでワンアクションでキー設定できる左手デバイスはないと思う。

自分は他にもXPPenのACK05やCLIPSTUDIOのタブメイトも使った事がありますが、どれも単体だと設定できるキーが少ないので結局キーボードと併用になってしまうんですよね。

もちろん人によりけりではあるけど、Liteなら単体でも充分キーボードをほとんど使わないでも作業ができるようになるんじゃないかなと思います。

また、Eliteのレビューは以下の記事でしていますので、よかったらこちらも合わせてご覧ください。

https://otimusya24.com/tourbox-elite

それじゃ

2025/9/28

Shellの65W急速充電器を実機レビュー|ガソスタ発の意外な実力とは?

先日、充電器をひとつ失くしてしまいました。……というか、正確には実家に帰省したときに置き忘れてきてしまった感じです。 家にはほかにも充電器はあるんですが、65Wで充電できるものがなくて困った。そのせいで、ノートPCの充電ができなくなってしまいました。 というわけで、新しい充電器を購入しようとAmazonを物色していたところ……。   え・・・ Shell シェル 充電器 65w Type-C PD 3ポート 急速充電 [GaNII技術/折りたたみ式プラグ/超低温] 三台同時充 電 USB-C充電 ...

ReadMore

2025/4/11

NEEWERの俯瞰撮影用デスクアームがスマホの手元動画撮影に最適だった件

先日スマホ用のデスクアームを買いました。 自分はブログやYouTube用に、物撮りをすることが多いのですが、動画の場合手で持つと揺れが気になる。特に液タブなんかをレビューするときは、描いているところを動画で撮りたいのだが、片手で描きながら片手で撮るのは難易度が高い。 そんなわけで、デスクアームに取り付けて撮影しよう!と思って買ってみたわけです。しかし買ったのはこれが初めてではない。 以前安物のアームを買ったんだけど、耐久力がなさすぎてめっちゃ揺れるし、思った角度に固定するのが難しくてすぐに使わなくなってし ...

ReadMore

2025/9/1

【エルゴトロンlx】XP-Penの液タブにモニターアームを取り付けてみた!

こんにちは。兼子です。 先日、後傾姿勢で絵を描くために板タブを導入したことについて記事にしました。 とはいえ、結局は板タブに完全移行することはなく、液タブと併用するスタイルに落ち着きました。 そして今回は、液タブをさらに快適に使うためにモニターアームを導入した!という話です。というのも、液タブをモニターアームに取り付けて、机よりも前にせり出すように設置すれば、後傾姿勢でも無理なく絵が描けそう!ということを思いついたからです。 これは我ながら天才的なアイデアだと思いました。コナン君もびっくり! Amazon ...

ReadMore

2025/10/5

イラスト制作&Live2Dモデリングする際の作業環境紹介【デスクツアー】

ありがたいことに、最近Live2Dモデリングの仕事が少しずつ増えてきた。最初は全然依頼が来なくて焦ったけど、どうやらまだVtuberモデル制作の需要はあるようです。 なのでこれからVtuber製作を始めようと思っている人は多いと思う。 そんなわけで、この記事では自分の現在の制作環境を紹介します。これからVtuber製作をやってみようと思う方や、今やっているけど他の人の作業環境が見たい!って人は是非最後までご覧ください。 ちなみに2024年9月現在の作業環境となります。 イラスト制作&Live2Dで ...

ReadMore

2025/10/4

KOORUIの27インチモニターを買ってみたけど全くおすすできない件

先日液晶モニターを買い換えました。 KOORUIの27インチモニター。 Amazonで5,000円 オフのクーポンが配布されており、約25,000円で買いました。 安くて高色域のIPS液晶かつ高画質のモニターを探していたところコイツにいきつきました。 というわけでレビューしていこうと思います。 色が潰れる もう最初に言っちゃうけど、これは買わない方がいい。 まさに「安物買いの銭失い」。この言葉は、自分のために作られたんじゃないかと思うことがある。 一応その理由を説明すると、一番大きな問題は——色がつぶれる ...

ReadMore

2025/10/4

【TourBox Liteレビュー】Liteでも使える?EliteやNeoとの違いについて

先日TourBox様より、TourBox Liteをご提供頂きました。 TourBoxと言えば左手デバイスとして有名ですが、値段が結構お高い。 最上位モデルのEliteは約4万円と、なかなか手を出しづらい価格。 使ってみたいけど、価格的に諦めていた人は多いと思う。 値段が約13,000円と、Eliteに比べて3分の一になっており、かなりお求めやすい価格になっています。 ただ、その分削られた機能もあるわけです。 と思ってる人も多いと思うので、この記事でTourBox Liteの使い勝手がどんなものなのかにつ ...

ReadMore

2025/10/4

XPPenからイラスト制作用Androidタブレットが発売!【充電不要&16,384段階の筆圧検知】

先日液タブや板タブを販売するメーカーのXPPenからAndroidタブレットが発売されました。 絵が描けるAndroidタブレットってのは今までも結構発売されているけど、液タブ板タブの開発メーカーがAndroidタブレットを発売するケースは稀。 そんなわけで、結構期待と不安が入り混じるタブレットとなっているかと思いますので、この記事では性能などをまとめてみます。 Magic Drawing Padの性能 公開されている性能は以下の通り サイズ 279 x 192 x 6.9 mm 液晶サイズ 12.2イン ...

ReadMore

2025/10/5

液タブ初心者におすすめ!5万円以内で買えるXPPen製の神コスパ3機種を紹介

そんな方に向けて、おすすめの液タブを紹介していきます。 一昔前なら、5万円で買えるのは板タブだけと言われていましたが、時代は変わりました。今では5万円あれば液タブを選べる時代です。安いモデルなら2万円台から購入できるので、5万円あれば選択肢はかなり豊富と言っていいでしょう。 ……がしかし。 初心者にとって選択肢が増えると、逆に決められなくなる問題も出てきます。そしてつい「とりあえず安いもの」を選びがちに。 そんな失敗を避けるために、予算5万円を目安にしたおすすめの液タブを紹介します。これから液タブを購入し ...

ReadMore

色域ってどれくらいあればいい?

2024/9/15

液タブの色域ってどれぐらいあればいい?色域100%超えの理由と選び方

「AdobeRGB99%!」と言われても、知らない人からしたら良いのか悪いのかの判断がし辛いと思う。 物によってはsRGB表記だったりするし、なんなら100%超える色域が表示されていることもある。 100%超えってどういうことなのよ・・・・って感じですよね。 そんなわけで、この記事では色域について分かり易いように、解説していきます。 自分自身最近まで全然理解していなかったので、なるべく誰が見ても分かり易いように解説していく予定。 色域について知っておくと、液タブやモニター選びの際に役に立つので、知らない方 ...

ReadMore

2025/10/5

【幅が狭い】液タブスタンドとしてBoYataのノートパソコンスタンドを買ってみた!

こんにちは。兼子です。   先月XPPenの新しい液タブ、Artist Pro16 Gen2を買ったのですが、付属のスタンドの角度が低すぎる問題にぶち当たっていました。 おおよそ20度程しか角度が付けられず、これだと自分の場合首に負担がくる。 ないよりマシですが、正直低すぎる。     長時間この角度で描くのは辛いし、多分体にもよくなさそう。   そんなわけで、もう少し角度をつけたい! 角度が付けば首が伸びて、若干姿勢は良くなる。ハズ。 同じような悩みを抱えている人 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

兼子

イラストレーター/Live2Dモデラー 2021年よりフリーランスとして活動。 当ブログではイラストやガジェット系の記事を主に掲載しております。

-ガジェット