先日液タブや板タブを販売するメーカーのXPPenからAndroidタブレットが発売されました。
絵が描けるAndroidタブレットってのは今までも結構発売されているけど、液タブ板タブの開発メーカーがAndroidタブレットを発売するケースは稀。
そんなわけで、結構期待と不安が入り混じるタブレットとなっているかと思いますので、この記事では性能などをまとめてみます。
Magic Drawing Padの性能
公開されている性能は以下の通り
サイズ | 279 x 192 x 6.9 mm |
液晶サイズ | 12.2インチ |
アスペクト比 | 3:2 |
解像度 | 2160×1,440 |
重量 | 599g |
色域 | 77% NTSC、109% sRGB、82% Adobe RGB |
コントラスト比 | 1200:1 |
液晶フィルム | アンチグレア |
CPU | MT8771 |
OS | Android12 |
RAM | 8㎇ |
ROM | 256㎇ |
バッテリー | 8000mAh |
ペン性能 | 筆圧検知16384段階 充電不要 |
ペン側ショートカットボタン | 1つ |
視差 | ±0.5 mm(中央)、±1.5 mm(コーナー) |
価格(2023年3月時点での公式ストア価格) | 78,990円 |
ペン性能がやばい
注目すべきはペン性能。
通常のペンが使えるAndroidタブレットは静電容量式のスタイラスペンが多く、この方式は充電が必要。
一方でXPPenの場合、EMRという方式。これは画面からペンに電力が提供されるので、ペンの充電が不要。
更に筆圧検知レベルも桁が違う。通常のイラストが描けるAndroidタブレットの場合、高くても4096段階が一般的。
そんな中このMagic Drawing Padは16384段階。
また、ペンと本体のペアリングの必要もないので、「Bluetoothが切断されてペンが反応しない!」なんて事も起こらない。
画面に触れればすぐ反応する。
さすがに液タブや板タブを開発するメーカーだけあって、描く事に関してはかなり力が入っている。
サイズはそこそこの大きさで、比率は3:2
画面サイズは12.2インチと、わりと大きめ。
重量は599gなので、持ち運びにも良い大きさ。
画面比率に関しては3:2となっている。よくある16:9より縦が長い。
縦が長い方が良いの?って言われると、好みの問題でもあるけど、アイビスペイントのような全画面キャンバスになるようなお絵かきソフトとは相性が良さそう。
逆にツールがかなり幅を取るCLIPSTUDIOのStudioモードなどでは若干窮屈になるかと。
※上記画像はHUAWEIのMatepadでのソフトの表示例(アスペクト比は16:10)
画面はアンチグレア+X-Paper
ディスプレイに関しては、フィルムを貼らずとも最初からアンチグレア加工がされているので、反射を気にする必要もない。
また、X-Paperという技術を使っており、紙のような感覚に近い質感になっております。
実際自分はこのX-Paper技術採用の液タブを使っているが、正直紙と同じ!って程ではないけど、とても良い感じのサラサラな質感。
若干滑りやすい気がするけど、フェルト芯を使うと丁度いい引っ掛かりが出来て、より紙に近い感覚になる。(フェルト芯も付属で3本ついてくる)
CPU性能は高くない
CPUに関してはMT8771という表記がありましたが、これはMediaTekのKompanio 800Tというチップとのこと。
Antutuベンチマークの結果は、調べた限り約40万点前後となっておりました。
自分が使っている2020年製のMatepad Proが60万点なので、正直あまり高くない。
ただ、普通に絵を描く分には困難なレベルではないと思う(使い方によるかもですが)
またメモリに関しては8㎇あるので、低すぎてメモリ不足になって全然使えないって事はないと思う。
むしろ8㎇はタブレットとしては割と高い。
OSはAndroid12
OSはAndroid12。現在Androidは14まででているが、アップデートはできないとのこと。
Android12だからって特別大きな問題はないかと思うけど、今後もアップデートできないのはちょっと不安。
色域もそこまで高くはない
最後に色味について書くと、公表されている数値は【77% NTSC、109% sRGB、82% Adobe RGB】となっており、sRGB109%となっていますが、これは面積比なので、実際に100%カバーできているわけではない。
正確な色域カバー率はわかりませんが、Adobe RGBやNTSCの数値的に恐らくそこまで高くないのかなと思います。
色味に拘りがある人はちょっと注意が必要かも。
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イラスト用しては良いタブレット
というわけでまとめると、Magic Drawing Padはペンの性能や液晶など、絵を描く事に関してかなり拘りきったタブレットになっている印象。
充電不要で筆圧検知16,384段階を兼ね備えたペンや、アンチグレアでX-Paperの液晶はデジ絵環境としてはかなり魅力的。
なのでタブレットで絵を描きたい人や、外出先などで気軽にスケッチ用として使うのであればかなり良いタブレットになるのかと思います。
ただ一方でタブレットとしての性能はそこまで高くない。
価格は約8万円となっているので、決して安い買い物ではないと思います。
なので高負荷な作業をする予定がある人等はじっくり検討してから決めるのが良いかなと思います。
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