今やサブスク時代に突入していると言っても過言ではありません。
多くの企業が、一気に大きな料金を取るよりも、じわじわと継続的に収益を得る方が最終的に儲かることに気づいたのです。
クラウドストレージも例外ではなく、基本的にサブスクプランへの加入が必須で、使い続ける限り半永久的に料金が発生します。
例えば、Googleが提供する「Google One」の料金設定は以下の通りです。
容量 | 100GB | 2TB |
料金(月額) | 250円 | 1300円 |
そしてAppleのiCloudの場合以下のようになっている。
容量 | 50GB | 200GB | 2TB | 6TB | 12TB |
料金(月額) | 130円 | 400円 | 1300円 | 3900円 | 7900円 |
だいたいどこも似たような価格設定になっていることが多いと思います。
それにしても結構いい値段を攻めてきています。安くはないけど、妥協してしまいそうな価格設定です。
しかし、一度払ってしまうと、解約しない限り永遠に吸い続けられます。
例えば、2TBを5年使うと78,000円、10年使うと156,000円になります。
サブスクの恐ろしいところは、いずれ10万円を超える金額を払う可能性があるのに、ぱっと見は安く感じさせてしまうところです。
本当にリボ払い並みに恐ろしいサービス。だから自分はなるべく入らないようにしているし、加入しても定期的に解約すべきか検討しています。
冷静に考えてみると、たった2TBなんですよね。
その2TBを10年間、計156,000円も払ったとしても、1GBすら自分のものにならない。あくまで「借りている」だけです。
「15万払ったんだから、ちょっとぐらい容量くれよ!!!」って叫びたくなる人がいてもおかしくないと思います。
最近では、車のリースでさえ規定年数借りていると自分のものになるのに、クラウドストレージは1バイトすら自分のものにならない。
えげつない話です。
がしかし!!
オンラインストレージって本当に便利なんですよね。
万が一、PCやスマホが壊れてもオンライン上のデータは無傷なので、データのバックアップには最適です。
容量の少ないスマホやPCにとっては、なくてはならない存在になっています。
また、複数の端末でファイルを共有する際も便利です。
仕事のデータなどは、万が一に備えてオンライン上にも保存しておきたいところ。

でも、サブスクは嫌だ…というジレンマを抱えていました。
そんな中、なんと普通に買い切りのオンラインストレージサービスがあることを知りました。
てっきりオンラインストレージ=サブスクだと思い込んでいたので、これは盲点でした。
というわけで、買い切り型オンラインストレージサービスを実際に使ってみたので、良い点や悪い点を紹介していきます。
買い切りオンラインストレージサービス【pCloud】
で、その買い切りオンラインストレージサービスっていうのがスイスに拠点がある会社が提供しているpCloudというもの。iCloudのパチモン感があるけど、スイスってのはなんか良いイメージ(偏見)
pCloudの買い切り料金
肝心の買い切り料金が以下の通り(記事執筆時点)
500GB | 2TB | 10TB | |
料金(買い切り) | 299USD | 599USD | 1890USD |
料金(サブスク) | 49USD | 99USD |
ドル表記なのでちょっとややこしいですが、だいたい以下のような価格設定です。
- 500GB:42,000円
- 2TB:84,360円
- 10TB:266,300円
ちなみに、「買い切り」とはいえ正確には99年間の利用権のようです。
それ以降は使えなくなりますが、たぶん100歳を超えてクラウドストレージの心配をしている人はいないと思うので問題ないでしょう。
そもそも99年後にストレージの問題があるかどうかも疑問です。
また、「買い切り型」と書きましたが、一応サブスクでの利用も可能です。
買い切りの方が長期的には確実にお得ですが、この会社を信用できない人は、とりあえずサブスクで様子を見ることもできます。

でもちょっとお高くない?

正直外付けHDDやNASに比べても高いよね
ただ結構セールを開催していることが多く、実際もう少し安く買えることが多いです。

値段だけでなく、容量も通常より多くなっています。
買うなら間違いなくセール中がおすすめで、セールをしていなければ、セールが始まるまで待ったほうが良いでしょう。
とはいえ、セールで安くなっていても、1TBが約28,000円と気軽に買えるほど安いわけではありません。
ただ、今サブスクで利用している人なら、数年使えば元は取れる計算になります。
注意点としては、セール価格のページから購入しないと通常価格で買わされるので気をつけてください(怖)。
pCloudのページでアカウントを作ったら、右上あたりにいるウサギのマークをクリックして特設ページに行き、そこから購入すればOKです。

実際に使ってみた
そんなわけで、このpCloudを実際に使ってみました。
ちなみにプランは無料プランです。
買おうかなとは思ったのですが、無料でも1〜10GB使えるので、とりあえず試しています。
それに先日、中古のアーロンチェアを買ったばかりでお金がないんですよね。
銀行のストレージはすっからかんです。
ちなみに、無料で使える容量はミッションをクリアすることで増え、最大で10GBまで無料で使えます。
大半はアプリのダウンロードや何かをアップロードしてみるといった超簡単なものですが、最後のミッションが「誰かに紹介して登録してもらう」という、ぼっちにはほぼ不可能な内容になっています。
そんなわけで、自分は7GBまで使えるようになりました。(ぼっち)
pCloudの良かった点
使いやすい
まず使ってみてよかった点は、専用ソフトをインストールすると、ファイルのアップが外付けHDD感覚で行えるので超楽。

エクスプローラーを開くと【pCloud Drive】が出来ているので、ここにファイルを保存すればクラウドに保存されたことになります。
スマホ専用のアプリもあるので、スマホからのバックアップも簡単に行えます。

日本語にもしっかり対応しています。
セキュリティーは万全!らしい
セキュリティーの事は詳しくないんだけど、TLS/SSL暗号化技術を使用しているため安全。らしい。
また、世界的に有名な名だたる企業もこのサービスを使っている。らしい。

何故グレーのロゴだけなのかがちょっと怪しいけど、誰もが知っているような企業が利用しているようです。
海外クラウドに保存できる安心感
あと、最近日本では自然災害が多いですよね。
自分が住んでいる土地が安全とは言い切れないので、海外にデータを保管できるのはなんとなく心強いです。しかも、データの保管先をEUかアメリカから選べます。
自分が信頼できる場所に預けられるのは安心感がありますね。

場所を取らない
あと、当たり前ですが、場所を取らないのも良いところです。
外付けHDDやNASは、容量が大きくなるとそれなりの大きさの機器が必要になりますし、逆にUSBメモリーは小さすぎてどこに行ったかわからなくなることもありますよね。
オンラインストレージなら、外出先に持ち出し忘れる心配もなく、場所も一切取らず、紛失のリスクもないので便利です。
pCloudのデメリット
催促がうざい
使ってみて感じた不満としては、とにかく「有料版を買え!!」というポップアップがめちゃくちゃ出てくることです。
今自分が使えるのは7GBなので、すぐ容量がいっぱいになってしまい、そうなると「容量がもうありません!有料版を買ってください」と催促されます。

こんなポップや

こんなポップがでる。

なんかウイルスに感染しているみたい・・・
マジでこれは本当に萎えます。
このウイルスを参考に作ったようなポップデザインは、絶対に変えたほうがいいです。
というか、ウイルスに感染したPCを連想してしまうので、本当にやめてほしい。
まあ、容量を買えばこういったポップは出なくなるんだと思いますが、
もし買った容量がいっぱいになったら、また「さらに容量を買え」と催促されるのかと思うとちょっと嫌です。
あと、さっきメールボックスを見たら案の定、メールも来てました。

買い切りは素晴らしい
そんなわけで、実際に使ってみた結果、良い面もありましたが、かなりのデメリットも感じました。
とはいえ、買い切りのオンラインストレージには魅力を感じます。
以前、一時的にPCだけのバックアップに不安を感じてGoogleワンへの登録を迷ったこともありましたが、一生クラウドのサブスクにお金を払い続けるのは絶対に嫌でやめました。
Googleの方が信頼感はありますが、クラウドのサブスクは自分には合いません。
なので、必要になったら買い切りを選ぶつもりです。ただし、値段はそれなりに高く、転送速度も遅いわけではないものの高速というわけでもありません。
絶対に消したくない大事なファイルの保管や、作業中のデータを他の端末と共有したいときには便利だと思いますが、10TB以上の大量のデータを扱いたい人にはコスパはあまり良くないでしょう。
【デメリット追記】
しばらく使っていたんだけど、2点ほどデメリットがあったので記載します。
1 永遠とアップロードされるバグ
1つ目はおそらくバグです。
PCのファイルが延々とアップロードされ続ける現象が起きました。
ファイルを削除してもアップロードが止まらず、サーバーの容量オーバーになるまで続きます。
容量オーバーになると、「容量が足りません」と催促するポップアップが出る、まさに地獄絵図でした。
バックアップ機能や同期機能は一切設定しておらず、他の設定も色々試しましたが解決しませんでした。
しかし、一度PCとのリンクを解除したことで問題は直りました。
詳しくは以下の記事で解説していますので、同じ状況になった方はぜひ参考にしてみてください。
それ以降同じような事は起きてないので、今は多分修正されていると思う。
2 バックアップや同期機能を使うとサーバーとリンクされる
また、pcloudにはバックアップ機能があるのですが、これを使うとPC側のファイルとサーバー側のファイルがリンクされます。
これの何が怖いかというと、サーバー上のファイルを削除すると、PC側のファイルも削除されてしまうんです。
個人的には、これは本当にクソ仕様だと思います。
一応、同期やバックアップを停止してから削除すれば問題ないのですが、仕様なので使う人は全員注意してください。
サーバー上のファイル整理のつもりが、オリジナルデータまで消してしまう可能性があります。
詳しくは以下の記事で解説しています。
それじゃ