こんばんは。兼子です。
そんな時ってよくありますよね。
でも何かを参考にしたいと思ったときに、
って疑問も生まれてきますよね。
近年SNS等で有名デザイナーやイラストレーター、アーティスト等のパクリ疑惑などが問題視されがちですし、なかなかデリケートなところですよね。
ですが、そもそもパクる事と参考にすることって明確に違いがあるわけですよね。
参考=パクリ
ではないですよね。
というわけでね、パクリと参考の違いについて今日は書いていこうと思います。
※あくまで僕自身の認識内容の記事です。専門家ではないので間違っている可能性もある事をご了承ください。
絵描き初心者やあまり意識してない方にとっては知って損することはないので、是非参考にしてみてください。
パクリが問題になる多くの理由は著作権違反になるから
そもそも何故パクリがダメなのか?って話ですが、その多くが著作権に関わってくる。
著作権って登録制のもの!って思う方もいるかもしれませんが、実は勝手に発生する権利。
もちろん頭の中で思い描いている段階とかでは発生しないけど、表現された瞬間から著作権は勝手に発生する。
例えば以前描いたこのイラストも、特にどこかに申請も登録していないけど、描いた自分に著作権がある事になる。
なのでこれを誰かが無断で使用したり、トレースして自分の作品!みたいな事をすれば自分は著作権法違反として差止られる。
イラストのパクリの種類
1トレース
まず、一番わかりやすいパクリはトレースですよね。
あ!良いな!と思った絵をトレースし、それを自分が描きました!なんて発表したらこれは紛れもないパクリです。
そんなことしてもすぐバレますし、やっていけないことなのでやめましょう。
2 模写
続いてのパクリは模写です。写真やイラストなどを隣に置いて、それをそのまんま書き写して「私の作品です!」と発表するのももちろんダメです。
トレースせずに自分で描いているからOKと思われるかもしれませんが、これもNG行為です。
ただし、自分が撮影したものや、フリー素材の写真などの模写等でしたら基本問題ない。
3 少しだけ変える
最後に結構やりがちになってしまうパクリが、一部だけ変えるです。
例えば色合いだけ変えるとか、小物だけ置き換えるとかして、他のほとんどの部分をトレースなり模写をするっていのもパクリ作品になってしまうので注意しましょう。
2020オリンピックで起きたロゴのパクリ問題もまさにこれですよね。
ロゴの一部をちょこっと変えただけで発表してしまった為に、パクリ作品として問題になったわけですよね。
また、最近で言うと2022年にイラストレーターの古塔つみさんもパクリ問題で炎上した。
写真家の写真作品等をほぼトレースや模写?したものを反転したり、一部変えたりしてオリジナルとして発表し、商品化などもされていたらしい。
その後返品や販売停止にまでなってしまっている。
一般的にパクリ問題で一番多いのがこれだと思います。
練習としてならトレースも模写もOK!
ちなみに著作権は著作者が「訴えません!」となれば裁かれることは基本ない。
親告罪というもので、ようは権利者次第ってことです。
権利者が別にいいよって言えば、真似してもOKだし、第三者が口出して罪に問えるものでもない。
注意
ただ著作権違反の中には非親告罪もあります。
著作者名を詐称したり、出処明示義務があるのにしなかった場合等、非親告罪になるので著作者にその気がなくても逮捕・起訴される可能性があるので注意。
上で記載したトレースや模写、一部だけ変えるっていうのはあくまで、それを自分のオリジナルとして発表した場合パクリになる。ってことです。
なので例えば練習として模写するとかトレースはしても良いわけです。
そもそも著作者の目に触れないのであれば、親告罪の性質上訴えられることもないので罪になることはありません。
完全私的利用の練習ならOK。
ファンアートはグレーゾーン
また、漫画やアニメ作品のファンアートも、本来は著作権的にはアウトになる可能性がある。
なのでもし著作者から辞めろ!と言われたら潔くやめましょう。
ただファンアートが盛り上がれば、元の作品も盛り上がったりするので、それを辞めさせる著作者は少ない。
実際Twitterやpixivではファンアートで溢れかえっているけど、問題になっているケースはほとんど見かけられない。
なので基本的には問題になる事は少ない。
ただ、営利目的や、著作者を偽るような行為は完全にNG。
既存キャラで勝手にグッズを作って販売したり、既存のキャラを「このキャラは私のオリジナルです!」とか言うと訴えられる可能性が高いし、そもそも周りのファンを怒らせるので絶対やめましょう。
何故二次創作漫画はOKなのか?
って疑問、だれしも抱いたことはあると思う。
これも単に著作者が訴えてないから。
二次創作が売れればオリジナルも売れるし、作品自体が盛り上がるので知名度が上がったりしますよね。
それに著者からしても、ファンが自分の物語を別の角度から描いてくれるのは嬉しかったりするのだと思う。
なので著作者からしてもメリットがあるので訴えようとする人は少ない。
ただ法律的には許可ない二次創作は本来アウトなので、こちらもグレーゾーンとなる。
正式にOKをだしている場合を除いては、著作者がアウト!と言えばアウトになる。
ちびまる子ちゃんの二次創作、【シャブまる子】が公式から警告を受ける事態に
先日Twitterでちびまる子ちゃんの2次創作を描いていた方が、公式から警告を受ける事態になった。
「ちびまる子ちゃん」薬物ネタの過激な二次創作「シャブまる子」に警告、作者謝罪&全削除へ https://t.co/daZDATBbuB
— Share News Japan (@sharenewsjapan1) May 11, 2023
「違法薬物に手を染めてしまったまる子」という、あまりに過激な内容だったというのと、反響がすさまじかった事が原因で公式が対応する事態となった。
なので結局の所、著作者が不快に思ったりすれば2次創作もアウトになる。
決して何してもOKなんだ!と思ってはいけない。
パクリではなく、「参考」にして作品を作ろう
正直パクリ問題については、考えすぎると本当に何も描けなくなる。
みたいな。
なので、あまり深く考えすぎるのもどうかと思うけど、意図せず問題になる事も避けたい。
というわけで、資料をパクるのではなく、参考にして絵を描く方法を解説していく。
構図やポーズは基本的には著作権侵害にならない
まず、そもそも構図やポーズは基本的に著作権侵害にならない。
なので良い感じのモデルさんの写真を見つけて、そのアングルやポーズを参考にしても問題にはならない。
ただ、顔や服装までまんま同じにすると、著作権侵害や肖像権等に触れる可能性があります。
また、あまりにオリジナリティーのあるポーズをそのまんま真似することも著作権侵害になる場合があるらしい。
なので資料Aのポーズを参考にしつつ、手は資料Bを参考にして、服装は資料Cと資料Dを参考にし、顔はオリジナルで描く!みたいな感じで複数の資料を使って絵を描けば問題ない。
なんとなく雰囲気が似てるとか、ポーズが似てるぐらいならパクリになることは多分ないでしょう。
上でも言いましたが、あまり気にしすぎても絵が描けなくなってしまうので、あくまでどう見てもAさんが描いた「〇〇」って作品とほぼ同じだよね!?って思われるような絵にならない限りは大丈夫。
絵柄が似ているだけならパクリではない
よくあるのが、Aさんと同じような絵柄。ってだけでパクリ扱いされる人もいますが絵柄が似ていてパクリになる事は基本的にないので、気にしないようにしましょう。
漫画でも、絵柄が似てる作品って結構あると思いますが、それでパクリになって問題になる事ってないですよね。
一昔前にフェアリーテイルとワンピースが似てるって言われていましたが、まったく問題はないですよね。
そもそも絵柄が似ていてパクリになるのであれば、もう怖すぎて何も表現できなくなる。
ただ絵柄+αで似ているものがあると、怪しくなってきます。
例えば、A先生と絵柄が似ていて、描くイラストのポーズも毎回同じような感じ!ってなると、周りから見たら「明らかにパクっている!」となる可能性がでてきます。
昨今は拡散社会ですから、例え法律上問題なくても倫理的に問題があれば「パクリの人」として認知されてしまうのでここは気を付けたほうが良い。
特に収益に絡むような事でパクリをすると、いざという時とても大変な事態になる事が想定されますので注意を払いましょう。
何を描けばいいかわからない時は、まず言語化してみるといいかも
何を描けばいいかわからないし、人の作品をみたらパクってしまいそう・・・って人は、描きたいものを言語化してみるといいかも。
【フリル・女王様・ロケットランチャー】みたいに。
それらが決まったら参考にする資料を集め、要素を詰め込むことでオリジナリティーも出しやすいのかなと思います。
自分でポーズをとって自分で撮影すれば全く問題なし!
一番安心安全な方法は、自分自身を参考にする事。
自分を自分で撮れば100%安心安全な資料となります。
って人はデッサン人形を使うと良いかも。
自分も去年約1万円の高価な高稼働フィギュアを買いました。
かなり自由度が高く、いじっているだけでも楽しいし、良い感じのポーズが出来たら、それを写真に撮れば安心安全な資料になります。
パクリ炎上は人柄も大事、高飛車にならないように注意しましょう
いざ自分がパクリで炎上したら。。。って思うと、とても怖いことですが、基本的にはそこまで気にしなくてもいいのかなと思います。
何度も言いますが、恐れすぎると何も描けなくなるし、やっぱり上手くなるには参考にすることってめちゃくちゃ大事です。
何もパクらないように、何も見ないで描いていては上手くなるのも難しくなってしまいます。
それに上手い人ほど資料集めは大事!って言っていますからね。
偉そうにこんな記事を書いていますが、自分自身ネットの画像を参考にして描く事はよくあります。
なるべく自分で撮った物を参考に描きたいとは思いますが、それはそれで限界があります。
また、個人的に気を付けた方が良いと思うのはネット上での人柄かなと思います。
結構パクッて炎上してしまう方って高圧的な態度で物言いしたり、注意した人に逆切れしてしまってる方が多いのかなと思います。
高飛車になってしまうと、「自分のすることは正しい!間違っているのは相手側!」みたいな思考になってしまいやすい。
そうなると、注意した側も「コイツは絶対許さない!」ってなってしまいます。
人間間違える事は絶対あるので、仮に注意されたら真摯に対応しましょう。
まとめ 上手くなるには参考程大事なことはない
何度も言いますが、あまり気にしすぎると本当に何をどうやって描けばいいのかわからなくなってしまいますので、基本的には故意に模写やトレースをして物を「オリジナル作品」として発表したり、それを勝手にグッズ化する!とかしなければ大丈夫かと思います。
それに上手くなるには参考にすることって非常に大切だと思うんですよね。
むしろ我流とか一切何も見ずに何かを制作しようとしたって最初は上手くいかないですよね。
上手くなるには先人の知識や技術は積極的に参考にして取り入れたほうが良い。
服のデザインや髪型など、何もかも0から考え出している絵師なんていないですしね。
著作権についておすすめの本
著作権については以下の本がおすすめ。
漫画家と弁護士のやりとりをベースに書かれているので読みやすいし、絵描きは知って損はない内容ばかりなので、著作権を勉強したい絵描きさんにはおすすめです。
ちなみにkindle unlimited対象本なので、買うよりkindleに登録して読む方が安くなります。
それじゃ!
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