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Tick Timeを購入レビュー|高すぎる割に機能はイマイチ

2月 3, 2023

兼子

イラストレーター/Live2Dモデラー 2021年よりフリーランスとして活動。 当ブログではイラストやガジェット系の記事を主に掲載しております。

自分は集中力がない。

昔から飽き性で、同じことを長時間やるのが苦手。
というわけで、作業に集中するためのアイテムとして、巷で話題?のTick timeという物を買ってみました

Tick Time

Tick Timeって何ぞ?って人の為に説明すると、簡単に言うとキッチンタイマー。

正六角中になっていて、それぞれに書いてある面を上にすることで、その時間のタイマーが起動する仕組み。

Tick Time

こんなふうに「15」の面を上にすると、15分のタイマーが自動でスタートする。

「それの何がすごいの?」と思うかもしれないが、実はこれ、メンタリストのDaiGoさんが紹介したことでちょっとした話題になっていた。たぶん。

この動画の13分あたりからこのタイマーについて触れております。
このタイマーを使ってポモドーロテクニックを行うことで、物事に集中して取り組めるらしい。

ポモドーロテクニックとは簡単に言うと25分作業&5分休憩を繰り返す作業方法のことです

そんなわけでこのタイマー買ってみたので、集中力がない自分がレビューしていく。

結論 高すぎる

Tick TimeのAmazon価格
引用:https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09NZH2QBD/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o02_s00?ie=UTF8&th=1

さっそく結論から言うと――まじで高すぎる
冒頭ではあえて触れなかったけど、このタイマーのお値段は約6,000円

たぶん誰しも「それだけの価値あるの?」って思うはず。
その答えは……正直、ない(※個人的に)。

もちろん、「6,000円払ってでも作業効率が上がるなら全然アリ!」って考え方もあると思う。実際、DaiGoさんもそんな感じで紹介していた。

ただ――これとほぼ同じ機能のタイマーが、なんとダイソーで買えてしまうのである。

ダイソーで買えるポモドーロタイマー

100均とはいえ、これは500円(電池は別売り)なので、「えっ、ちょっと高くない…?」と感じる人もいるかもしれない。
でもそれでも、TickTimeの10分の1の価格で買えるのは事実。しかも、こっちの方が多機能だったりする。

──というわけで、「TickTimeは高すぎる」という結論に至りました。(終)

Tick Timeのメリット

個人的には「アナログでいいならダイソーのタイマーで充分じゃん」と思ってるんだけど、
一応、このタイマーの特徴もちゃんと紹介していく。

そのうえで、そこに6,000円の価値を見出せた人なら、買う価値はあるはず

転がすだけでセット

まず、一番の魅力はセットが圧倒的に簡単なところ。

このタイマーの最大の特徴は、まさにここにある。

スマホや普通のキッチンタイマーでも時間を計ることはもちろんできるけど、
ポモドーロ・テクニックを使う場合、毎回「25分セット → 鳴る → 5分セット → 鳴る → 25分セット……」という流れを繰り返すことになる。これ、意外とめんどくさいんですよね。

その点、このタイマーはただ転がすだけで時間がセットされるので、かなりの時短になる。
しかも、セットの手間が少ないということは、スマホを操作する際に起こりがちな「通知を見て脱線する」といった余計な誘惑を避けられるという意味でも効果的。結果的に、集中力を保ちやすくなる。

……とはいえ、ダイソーのタイマーなら最初に作業時間と休憩時間を設定しておけば、転がす手間さえいらない。そう考えると、さらに効率的かもしれない。

一度開始を押せば勝手に25分と5分が切り替わって時間を計ってくれる。(完敗)

デジタルで減っていくメモリでやる気が落ちにくい

ただ、見た目は正直めちゃくちゃ良い
このデザイン代だけで4,800円くらいかかってるんじゃないかと思うレベル。

六角形のフォルムに、液晶表示のレイアウトもガジェット感があってかなりカッコいい。
デスクに置いておくだけでもちょっとテンションが上がるデザインだと思う。

また、タイマーのカウントダウンにあわせてメモリ表示が徐々に減っていくのも特徴で、作業時間の可視化には一応役立つ。
……とはいえ、実際に作業中にこのメモリをじっと見ることは、ほとんどないのが本音。

音量調節可能で電池交換も不要

あと、一応音量調節ができるのも地味に便利なポイント。
さらに、音を出したくないときは光だけで通知する設定も可能。

外出先で使う場合でも、光だけの通知なら周囲に迷惑をかける心配がないので、図書館やカフェなど静かな場所でも使いやすい

それから、充電式なので電池交換が不要なのも嬉しいところ。日常的に使うなら、こういう部分の使い勝手の良さは大事。

Tick Time 充電

USB Type-Cで充電できるのも嬉しいポイント。
一度の充電で約10時間使用可能なので、よほど長時間作業する人でなければ1日は余裕で持ちます

ちなみに、ダイソーのタイマーは電池式で、光る機能は非対応
そういった意味では、このタイマーの方が一歩先をいってる感じはある。

というわけで、このタイマーの「良かったところ」はこんな感じ。

Tick Timeのデメリット

良い所だけ書くのも良くないので、6,000円もするのにガッカリしたデメリットも晒していく。

側面の時間の変更ができない

なんとなく「よく使いそうな時間」がタイマーの側面に刻印されているんだけど、
この時間は自分で変更できない

刻まれているのは【3分・5分・10分・15分・25分・30分】の6種類。
確かにポモドーロとか日常的な使い方にはハマる時間だけど、「自分の好きな時間に変えられたら最高だったのに…」というのが正直な感想。

一応、液晶横のボタンを使えばそれ以外の時間も手動でセットできるんだけど、
これがめちゃくちゃめんどくさい

ボタンが2つしかないので、何回もボタンを押すか、押し続けてないといけない。時間も99分までしか設定できない。

倒さないと時間を計れないし、立てないと止められない

このタイマーは、倒すとスタートし、上の画像のように立てると止まる仕組みなんだけど、
この設定も変えられない。

つまり、立てたままで時間を計ることはできないし、倒したままで止めることもできないということ。

さらに注意したいのが、肘などがちょっと当たってタイマーが転がってしまうと、
勝手に上を向いた面の時間を計り始めてしまう点。

汚れやすい

Tick Timeは汚れやすい

あと、側面はアルミっぽい素材(?)なんだけど、結構皮脂がつきやすい。

毎回倒したり立てたりするからどうしてもペタペタ触らざるを得ないんだけど、
触るたびにどんどん汚れていくのがちょっと気になるところ。

ストップウォッチの使い道がわからない

TicK Timeストップウォッチ機能

このタイマーにはストップウォッチ機能もついている。

使い方は画像のように、底面を上にすると自動で計測が開始される仕組み。
ただ、画像を見てもらうとわかるように、底面には時間を表示する液晶がない。

つまり、ひっくり返して時間を確認すると同時に計測が止まってしまうということ。
言い換えれば、時間を止めるまで計測時間が見られないストップウォッチだ。

まあ、ポモドーロ・テクニックにはあまり必要のない機能なので、
おまけ程度につけたんだろうけど、正直かなり本当におまけ程度。

音が大きい

上でも書いたように、一応音量調節はできるんだけど、最低音量でも結構大きい。

※結構でかい音が出ます

最大音量に至っては、まるで警報かと思うくらい大きくて、思わずビクッとするレベルだ。

つまり、音量の変更は「ちょっとうるさい」から「警報レベル」までしか選べない感じ(あくまで個人的な感想です)。

もう少し小さめの音量設定のバリエーションが欲しかったなあ。

便利は便利だけど6,000円は高すぎる

というわけで、Tick Timeを買ってみたけど、
値段の割に機能は少なめ。

唯一、見た目だけはかなり良いと思う。
正直、2,000円くらいなら納得できるレベルかな、という感じ。

ただ単に時間を計りたいだけなら、ダイソーのタイマーで十分だと思う。

それと、個人的にかなりおすすめなのがアプリの「Focus To Do」。
無料でも使えるし、有料版でも1,480円と、TickTimeより断然安い。

このアプリはポモドーロ・テクニック用のタイマー機能だけじゃなく、作業の記録も取れるのが便利。
もちろん時間設定も自由自在で、スマホやPC、タブレットで使えて同期も可能。

だから、スマホとか一切使いたくない人はダイソーのタイマーを、
しっかり記録を取りたい人はFocus To Doを使うのがオススメ。

それじゃ

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