先日XPPenから新たな液タブが発売されました。
その名もArtist Pro19 (Gen2)。
その名の通り19インチの液タブ。
正直今まであまり見てこなかったサイズの液タブ。
しかし最近このサイズの液タブがトレンドなのか、HUIONからも19インチ、Wacomからは17インチと、何とも言えない大きさの液タブが発売されている。
ただXPPenに関しては19周年を迎えた関係で19インチを発売したのかもしれない。しらんけど。
そんな何とも言えないサイズの液タブなんだけど、スペックは2024年9月現在XPPenの中では一番良い。
というわけで、この記事ではこのArtist Pro19(Gen2)紹介しつつ、以前発売されたArtist Pro16(Gen2)との比較をしていくので、気になっている人は参考にしてみてください。
ちなみにGen2って書いてあるけど、ArtistPro19のGen1と思しき機種はない。
Artist Pro19(Gen2)のスペック
スペックについてはこんな感じとなっております。
サイズ | 460 x 306.6 x 21.5mm |
作業エリアサイズ | 409 x 230mm |
解像度 | 3840 x 2160(16:9) |
ショートカットキー | なし |
フルラミネーション | あり |
色域カバー率 | 99.8% sRGB, 96% Adobe RGB, 98% Display P3 |
表示色 | 1.07B(8bit+FRC) 10億7000万色 |
色差 | △E <1.5 |
ペン | X3 Pro 16,384レベルの筆圧検知 60°の傾き検知 充電不要 |
ON荷重 | 3g |
読取高さ | 10㎜ |
レポートレート | 220RPS |
視差 | ±0.4mm(中央)、±0.8mm(エッジ部) |
接続 | フル機能USB-C or 3-in-1ケーブル(別売り) |
付属品 | ACK05 |
価格(2024年9月時点) | 139,800円 |
かなりハイスペックではあるんだけど、値段が約14万とかなり高い。
ペンが2本+左手デバイスが同梱
また、今回の液タブにはペンが2本同梱されます
従来のペン程の持ち手に2つのボタン+ローラーがついたローラースタイラスペン、細い持ち手にショートカットボタンが2つついたスリムスタイラスペン、この両方が同梱されております。
更に、左手デバイスのACK05も同梱されております。
Artist Pro19(Gen2)とArtist Pro16(Gen2)の比較
自分は昨年Artist Pro16(Gen2)を買ったのだけど、今回発売されたArtist Pro19(Gen2)とどこが違うのか気になったので大まかな違いをまとめてみました。
Artist Pro16との比較
- サイズが16インチから19インチにアップ
- 解像度が2.5Kから4Kにアップ
- 色差が小さくなり、より正確な色味に
- ペンが2本に
- 値段が倍に
大まかな違いはこんな感じ。
サイズが3インチアップ
3インチって言ってもピンとこないって人も多いと思うので、具体的な作業領域で言うと横幅が65㎜(6.5㎝)、立幅が15㎜(1.5㎝)大きくなっています。
横幅に関しては大幅に大きくなっている一方で、立幅はあまり変わっておりません。
これはアスペクト比がArtist Pro16は16:10に対して、ArtistPro19は16:9になっているのが要因。
作業領域は広がっているけど、レイヤー数やブラシツールなどの縦情報の表示量はそこまで変わらない事になる。
解像度が4Kにアップ
解像度に関しても2.5Kから4Kにアップしているんだけど、実際19インチで4Kもいるかは不明。
というのも現在自分はArtistPro16を使っているんだけど、表示倍率は125%にしてつかっている。つまり16インチで2.5Kを活かしきれていない。
多分19インチで4Kだとかなり文字などは小さくなってしまうので、125%~150%にして使う事になると思う。
まぁでもその辺は自分で倍率を調整すれば良いし、解像度が高い事がデメリットになる事はないので気にする事でもない。
色差が少なく、より正確な色
色域に関してはほぼ同じであまり変わっていない。若干Artist Pro19の方が広いけど、1%程。
ただ色差に関しては結構差が出ている。
色差とは?
色差とは実際の色と液晶に表示される色には微妙の差がでる。その差を数値化したものが色差で△E <〇〇という感じで表示される。数値が低いほど、色の差が少なく、正確な色味になる。
具体的にはArtist Pro16が△E <2.2なのに対して、Artist Pro19は△E <1.5になっている(sRGB色域の場合)
つまりArtist Pro19の方が30%程色の差が少ない。Artist Pro16も決して悪いわけじゃないんだけど、プロレベルの人なら差を実感できると思われるレベルの差がある。
ペンが2本
上でも書いたけど、Artist Pro19ではペンが2本同梱されています。
正直左手デバイスに関してもそうなんだけど、とにかく色々な物を詰め込んで値段を上げてきている印象ではある。
ただ割とペンって重要な割に比較できる機会が少ないので、両方好きなだけ試せるのは良いのかもしれない。
価格が倍は解せない
最後に非常に残念なのが値段。14万は高い。良い面も沢山あるけど14万は高い(2回目)。
もちろんスペックは高いし、Wacomと比べたら安い。
ただスペックを落とせば、自分が使っているArtist Pro16や、Artist22Plusが約半額の値段で買えてしまう。
解像度や色差に関してはArtist Pro19が頭一つ抜き出ているけど、価格に関しては上半身まで抜き出ている。
それに肝心のペンに使われているチップは一緒なので、性能は同じ。どれも16384段階の筆圧検知レベルだし、視差も中央±0.4㎜と同じ。
4K解像度と、色差に拘る人でなければArtist Pro19を選ぶ必要はなさそう。
22インチでQHDあたりがでたら最高な気がする
そもそも、以前から疑問なんだけど、何故Artist22PlusがFHDなのだろうか。
普通16インチをFHDにして、22インチをQHDにするでしょ。なんで逆なの?本当にわからない。。。
多分Artist22PlusがQHD画質で8~9万ぐらいの値段だったらかなり売れていたんじゃないかと思う。
今回の新製品発売も、ようやく22インチか24インチの高画質液タブが出るんだろうな!と思っていたらまさかの19インチ。そして4K。
まぁでも人によってはちょうどいい大きさなのかもしれない。
22インチはちょっと圧迫感があるし、16インチはちょっと物足りない。そう思ってる人は結構多いのかもしれないし、そういう人にとっては19インチはベストなサイズなのかもしれない。
この液タブは買わないの?
金がない
Artist Pro16のレビュー記事もあるので、よかったらこちらも参考にしてみてください。
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【Artist Pro16Gen2レビュー】大きさ以外最強のスペック
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それじゃ