実際、これからデジタルを始めようとする人の、一番最初の悩みでもありますよね。
また、現在板タブを使っているけど、液タブにするかどうか迷っている!みたいな人もいると思う。
そんな人に向けてこの記事では、液タブ歴6年の自分が実際に感じたメリットとデメリットを解説していきます。
正直結構板タブ派の人からは液タブは高いとか、姿勢が悪くなるとか、ボロクソに叩かれてしまっていることが多い。
ただ実際「ちょっと違う!」って思うこともあるので、お絵かき用のタブレットを購入しようと考えている人は是非参考にしてみてください。
液タブを5年使って感じたメリット
というわけで、まずは液タブの良い所を紹介します。
最大のメリットは板タブになる
結構知らない人も多いかもしれないけど、大抵の液タブは板タブになるんですよね。
というのも別途モニターがあれば、ドライバーで簡単に板タブ化することができる。
中には画面を消して完全に板タブ化することができる機種もある。
逆に画面を付ければ手元に資料などを配置しながら使うこともできる。
なので、どっちが自分にあっているかわからないって人でも、板タブの使い心地を試すことができる。
線画の描きやすさは圧倒的に液タブが良い
線画に関しては、慣れの問題もあるのだけど、板タブ液タブ両方使った自分としては液タブの方が描きやすい。
慣れてくれば板タブでも狙ったところにすぐカーソルを持ってこれると思うけど、線画って数mmのズレると描き直したりしないといけないので、1発で引くのが難しい。
アンドゥーを何回もしてようやく線が引けるって事も多々ある。
しかし液タブは画面に直接ペンを置くので、狙ったところからしっかり線が引ける。
また、板タブは画面と板タブの比率が違うので、ストロークの入れ方も難しくなる。
例えば小さい板タブと大きい液晶だと、ほんの少し手を動かしただけでも長いストロークになる。
値段もそこまで高くない
また、液タブのデメリットとして、値段が高い!と言われることがあるけど、今は安くて良い液タブが多い。
数年前だと液タブの値段は安くて10万円とかで、20インチ越えだと20万以上はした。
がしかし
今は違います。
安いものだと2万円台でも買うことができる。
ちなみに自分が使っているXPPenのArtist22セカンドは約5万でした。
22インチという比較的大きめのサイズでありながらリーズナブル。
板タブの方が安く手に入るのは確かだけど、無理しないと買えないほど高い物でもない。
テンションが上がる(絵を描いている感が強い)
そして液タブはテンションが上がる。
これに関しては一過性のものだけど、やっぱり液タブは買うとテンションが上がる。
板タブももちろんテンションは上がるけど、個人的には液タブ程ではない。
また、やっぱり絵を描いている感は液タブの方が高い。
なので自分を鼓舞したり、モチベーションが上がらない時は絵を描くやる気をあげてくれる。かもしれない。
作業スピードは液タブの方が早い!気がする
これも慣れの問題もあるけど、個人的には液タブの方が作業スピードは速くなる。
上でも書いたけど、液タブは狙った所から正確に書き始められるのに対して、板タブは画面と板タブの比率の違いがあるので、毎回カーソルがどこに出るかを確認してからペンを接地させる。
結局慣れればたいしてどちらも変わらないけど、慣れないうちは結構差が出る。
液タブを5年使って感じたデメリット
続いてデメリットについて。忖度なしにしっかり書き綴っていく。
身体の負担は板タブより大きい
まずよく言われる「液タブは体に負担がかかる」っていうのはマジでその通り。否定の仕様がない。
液タブを使った後に板タブを使うと、特に腰の負担が全然違う。
特に日本人って腰が弱いから、腰痛持ちになりやすい。
また、液タブの角度が低いと、首にも来る。
その為少しでも体の負担を減らすべく、姿勢が悪くなりにくい板タブに乗り換える人は多い。
ただ勘違いしてほしくないのが、液タブでも使い方次第で負担は軽減は出来る。
例えば適度にストレッチしたり、なるべく画面を立てて、顔を近づけ過ぎないようにする事で負担は多少は減る。
また、電動昇降式デスクや、腰用サポーター等と併用する事でも改善できる。
あと板タブが健康に良いと思われるかもしれないけど、板タブでも長時間使うと負担はある。
個人的にだけど、板タブは液タブと比べて肩が凝る。
なので液タブの方が負担は大きいけど、どっちを使う場合でも長時間ぶっ続けはよくない。
持ち運びはきつい
また、液タブは板タブより重い。そして配線も多い。
中にはType C一本で接続できる場合もあるけど、通常は電源だったりHDMIなどのケーブル類があったりするので、板タブより嵩む。
それに、板タブと比べて液晶があるので、取扱いも慎重になる。
10~13インチと小さいサイズの液タブならギリ持ち運びはできるかもしれないけど、基本的には重いしめんどくさいので持ち運び自体は不向き。
その点板タブならケーブル1本で繋げるし、重量も軽い。
また、中にはBluetooth接続できるものもあるので、携帯性は板タブの方が液タブより良い。
ただぶっちゃけ出先で絵を描く可能性がある人ってそんなにいないと思う。
板タブも使う際はパソコンが必要になるので、正直どちらも気軽にどこでも使えるわけではない。
(スマホに繋ぐ場合は別ですが)
色塗りやラフは板タブの方がやりやすいかも
線画は液タブが良いっていったけど、逆に色塗りやラフは板タブの方が個人的にはやりやすかった。
塗りとかラフって数mmのズレを気にするより、全体を見ながら描く事が重要なので(多分)、画面から離れて作業できる板タブの方がやりやすい。
また、液タブと違って板タブは手元で絵が隠れないのも効率よく全体が見れるポイントだと思う。
特に小さめの液タブだと、かなり拡大して描く事になるので、ズレとか全体のバランスに気づきにくい。
作業環境の整備に苦戦する
また、液タブは板タブと比べて場所をとるし、液タブの置き方にも悩む。
例えば机の一番手前側に置いた方が描きやすいけど、そうするとキーボードやマウスの置き場に悩む。
横にすると普段使いがしにくくなる。
一時はモニターアームを付けて宙に浮かせることで、机を有効活用しようとしたけど、不安定なので辞めた。
結局今現在はこんな感じ↓
液タブの上に別のモニターをアームでつるしている。
人によって好みが分かれるけど、かなり時間と労力がかかる場合がある。
ただ理想の環境を追い求めるのも結構楽しかったりもする。
性能の良し悪しや好みを見つけるのが難しい
安くて良い液タブが多い!って上で書いたけど、やっぱり性能の良し悪しはメーカーや機種によって出る。
単純に解像度の違いや色域の違い等の他にも、視差だったり、ペンの沈み込み、ペン先の長さなど、様々。
板タブでももちろん性能の差は出るけど、画面に直接描くわけではない分液タブ程差は出ない。
例えばペン先の太さって板タブだとそこまで重要ではない(個人的に)けど、液タブだと画面が見えづらくなるので、結構重要。
↑結構メーカーによってペン先が全然違ったりする。
そういう所ってメーカー記載のスペック(仕様)を見ても分からない。
また、好みの問題でもあるので実際に使ってみないとわからないし、基本Wacomぐらいしか家電量販店に売ってないので試す機会もない。
絵が上手い人は板タブ。という風潮がある気がする
最後にメンタル的な話をすると、日本だと上手い人は板タブ!って風潮がある気がする。
全然液タブ使っているプロもいるし、完全に自分の気のせいかもしれないけど、なんかあるよね?
液タブを使っていると、これがなんか地味に心に来る時がある。
ただ海外のイラストレーターは液タブが多い気がする。
試すのが大事
という感じで実際に液タブを5年使った自分が感じたメリットとデメリットについてでした。
まとめるとこんな感じ
液タブのメリット | 液タブのデメリット |
・板タブ化できる | ・板タブより体の負担は大きい(ある程度対策は出来る) |
・線画が描きやすい | ・持ち運びはキツイ |
・テンションが上がる | ・カラーやラフは全体が見えづらいので板タブの方が良い |
・作業スピードが速い | ・作業環境の構築が難しい |
・機種やメーカによって性能の差が出やすい | |
・上手い人は板タブ!って風潮がある気がする |
デメリットが結構ある気がするけど、実際はそこまで気にするほどでもないレベルではある。
何より液タブは板タブ化できるってのが、これからデジタルで絵を描きたい初心者にとってはかなりメリット。
仮に迷いながら板タブを買ったとしても、そのうち「やっぱ液タブにすればよかったかな・・・?」みたいな思いはよぎる。
なので、個人的には迷ってるならとりあえず液タブ買って、両方試すのが良いんじゃないかと思います。
ただ、予算が2万円以下とかなら、板タブの方が良い。
というのも2万円以下になると10インチサイズとか、かなり古い機種(もしくは中古)になる。
10インチサイズだと、さすがに液タブとして使うのはなかなか困難なサイズ。
また、古い機種だと、性能がかなり悪かったりするし、板タブ化できる保証もない。
だったら少し良い板タブを買った方が良いと個人的には思います。
板タブに関してはXPPenの板タブを比較し、おすすめを紹介している記事がありますので、よかったら参考にしてみてください。
また、予算5万円の人におすすめな液タブを紹介する記事もありますので、液タブの購入を検討している方は是非参考にしてみてください。
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