こんにちは。兼子です。
今日は、「絵を描く目的なら、IntelとAMDのCPU、どっちが良いの?」という疑問について、記事を書いていこうと思います。
昔は「インテル入ってる?」が当たり前でしたが、最近ではAMDのCPUもかなり性能が良くなり、選択肢として十分に台頭してきています。
PCによっては、IntelとAMDのどちらかを選べる仕様になっているものもありますよね。
となるとやっぱり、「結局どっちが良いの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「イラスト制作に向いているCPUはどっちなのか?」という視点で、情報を整理してみました。
同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
そもそもAMDのRyzenとは?

本題に入る前に、前提として「そもそもAMDのRyzenって何?」というところから軽く触れておきます。
というのも、一昔前までCPUといえば「Intel」が当たり前でした。なので「Ryzenって何だよ?」という人も、きっと少なくないはず。実際、自分も最初はそう思っていました。
でも、知らなくても無理はありません。AMDがRyzenというCPUを発売したのは、なんと2017年のこと。
そう、めちゃくちゃ最近なんです。2017年といえば、藤井聡太棋士が29連勝を飾った年。そして僕は社畜として働きながら、人生に絶望していた頃。
そんな時期に登場した新しいCPUなんて、正直どうでもよかった。
――ですが、そこから数年が経ち、今やRyzenは“知らないと小学生に馬鹿にされるレベル”の存在になってしまいました。(※たぶん)
つまりRyzenとは、「Intel一強の時代に風穴を開けてやるぜ!」という勢いで、2017年に突如現れたAMD製のCPUなのです。
イラストレーターはAMDとIntel、どっちを選べばいいか?

というわけで本題ですが――まず最初に言っておきます。「正解はない」んです。

……は?
って感じですよね。でも、ちょっと落ち着いてください。
「IntelとAMDの違い」について解説しているサイトって、わりとたくさんありますよね。
例えば「Ryzenはクリエイティブ系の処理が得意!」とか、「Intelはプログラミングやゲームに強い!」みたいな。
でもね、そういう特徴って確かに傾向としてはあるんですが、実際の性能は“世代”によって大きく変わってしまうんです。
つまり、「Intelだから速い」「AMDだから向いてる」みたいな単純な話ではなくて、そのCPUが何年のモデルなのか、どのグレードなのかがめちゃくちゃ重要。
このことは、ベンチマークサイトの「PassMark」を見れば一目瞭然です。
PssMarkとは
「PassMarkって何?」という話ですが、ざっくり言えばCPUに負荷をかけたときの処理能力を数値化したものです。
つまり、CPUの“戦闘力”みたいなものですね。たぶん。
このPassMarkのスコアは、いろいろなベンチマークサイトで測定されていて、検索すればすぐに確認できます。
例えば、自分が以前買ったLenovoの「IdeaPad Flex 550」には、Ryzen 7 5700UとCore i7-1165G7のモデルがありますが、それぞれのPassMarkスコアを調べてみると:
- Ryzen 7 5700U:15,930
- Core i7-1165G7:10,500
――というわけで、同じPCでもRyzenモデルの方が処理性能は高めという結果になります。
Intelは高いし処理能力も負ける事が多い
先ほどのLenovoのIdeaPadの例でも触れましたが、Ryzen搭載モデルの方が性能が高いというケースは、実際にけっこう多いようです。
(※2022年の記事執筆時点での兼子調べ)
さらに言うと、コストパフォーマンスの面でもRyzenの方が優れていることが多いんです。
(こちらも、2022年当時の兼子調べ)
実際、IdeaPadシリーズを見ても、同じような構成ならRyzen搭載モデルの方が価格が安い傾向があります。もちろんPCによっては価格差は変わりますし、前ほどAMDの方が安い!ってこともなくなってきたようですが。
ただだからといってAMDの方が絶対良いっていうわけでもないんです。
ソフトウェアとの相性はIntel
その理由のひとつが、ソフトウェアの最適化です。
多くのソフトウェアは、IntelのCPUに最適化されるように開発されているため、AMDのCPUとは相性が悪い…なんてことが、実際にあったりします。
たとえば、Adobe製品はAMDとの相性が悪いという噂は、かなり前からささやかれています。
実際のところ、その真偽ははっきりしませんが、IntelのCPUを前提に最適化されているという話には、それなりに納得感がありますよね。
なので、「動作の安定性が最優先!」という方にとっては、AMDは候補から外しておいたほうが安心かもしれません。
とにかく安心して使いたいならIntelを選んでおけば間違いない、というのは今も根強い意見です。
さらに言うと、Ryzenは供給不足になっていることも多いです。
実際、LenovoのIdeaPad Flex 550も、Ryzen搭載モデルのほうが品切れ率が高い印象があります。
絵描きはどっちが良い?
さて、本題でもある「絵描きにはどっちのCPUがおすすめか?」という話ですが――
個人的にはRyzenがおすすめです。
その理由のひとつが、AMDのRyzenが、2022年時点でIntelとほぼ同等のシェア率まで追いついたという点。
かつてはIntelの独壇場だったCPU市場で、ここまでシェアを伸ばしてきたというのは、それだけ性能が優れている証拠だと思います。
……まぁ「シェアが高い=良いCPU」っていうのはちょっと雑な考えかもしれませんが、実際にRyzen 5(第5世代)がCore i7やCore i9を上回る性能を見せたという例もあるくらい、Ryzenは本当に優秀なんです。
それに、最近の絵描きさんは「ただ絵を描くだけ」じゃなくて、
- イラストを動かす
- 動画を編集する
- 3D制作を取り入れる
……といった高負荷な作業を行う人も増えてきましたよね。
そうなると、やはり少しでも性能の高いCPUのほうが快適になるわけです。
まとめ 冒険してコスパを求めるならRyzen、安定ならIntel
というわけで、個人的には、コスパを重視して少し冒険してみたいなら、AMDのRyzenがおすすめです。
自分自身、次に買うとしたらAMD搭載のPCを選ぶつもりでいます。
とはいえ、「冒険」といっても、最近ではAMDのシェア率がIntelに並ぶほど市場が拡大してきています。
ここまで浸透してくると、ソフトウェアを作る側も「AMDでは不具合が出ます」なんて悠長なことは言っていられませんよね。
なので、「AMDって大丈夫かな?」と不安に思っている方も、そこまで心配しなくていいんじゃないかなと思います。
あとは、上でも書いたとおり、迷っているCPUのPassMarkスコアをチェックして、数値で判断するのもおすすめです。
例えば、Intelの方が明らかに数値が高いならIntelを選んでみる――そんな選び方でも全然OK。
……結局のところ、最終的には「好きな方を選べばいい」と思います。
MacとWindowsみたいに操作性や使い勝手が大幅に違うってわけでもないですしね。
それじゃ

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